デイゴの花

2017.05.07 Sunday

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    THE BOOMの「島唄」の出だしで有名な花であるが、実際に見たことのある人は少ないと思う。デイゴの木は、幹太く、どっしりとしていて、情熱的な赤い花を咲かせるような木には一見見えない。木登りにうってつけの枝ぶりだが、尖った部分もあり、熱帯原産だけあって、内地の木とは様子が違う。沖縄に移住した時分に、公園などにあるその木の異相を見上げ、随分と遠い所に住むことになったなあと思ったものだ。沖縄の県花でもあり、見事に咲く年は、台風がたくさんやって来ると言われている。咲く季節に沖縄にいたりいなかったりで、年ごとの比較は出来ないが、今年はその赤い花を随所で見ているので、もしかしたら台風の年になるかもしれない。こんな風に花の咲き方で、天候を予想するというのは、なかなかいいもので、他には百合が咲いたら梅雨入りなどというのもある。酒とタバコを愛しているようなお爺さんが、百合が咲いたからとか、デイゴの花が見事だから、などと語り始めるのは、風情があっていい。僕もいつか爺さんになったら、そんな風に小さな予言をしてみたいものだ。花といえば、我が家には先人が植えたかと思われるバナナの木があって、いつか実をつけるのだろうと楽しみにしていたのだが、そのうちに素晴らしいい花を咲かせた。その花は極楽鳥花で、つまりバナナの木ではなかったのだ。つくづく僕は温帯出身者なのだと知った。亜熱帯に住んでいる今でも、実も心もまだまだ温帯者なのだろう。顔だって体つきだってきっとそうなのだ。ということは、やはり僕はこの島では異人さんであり、そういうことなのだ。沖縄はそろそろ梅雨に入る。それと入れ違うかのように、僕はまた数週間の出張へと出る。温帯に向かうのである。
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