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2018.08.20 Monday

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    kapitalの帽子

    2017.05.19 Friday

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      iphone7+

      せっかく岡山まで来たのだからと、KAPITALの本店へと出向いた。昔の図書館を改装したという店内の雰囲気も素敵で、予定よりも長居となってしまった。夏に向かう暑さを感じる日であったから、ちょうど被っていたコットンの帽子が重く感じられ、リネン素材のものはないだろうか、と目を移らせていると、そこにちゃんとあった。紫、青、緑、生成りを代わる代わる被ってみては、店員さんに意見を聞くと、この色がお似合いだというので、それに従った。よく分からない時は、見知らぬ人、会ったばかりの人に、決めてもらうのもいい。なまじっか自分を知っている人だと、予めのイメージで判断しがちだし、時としてそれは面白みに欠ける。13枚集めるとパジャマをもらえるという各店のオリジナル名刺を手にして、ご機嫌な足取りで店を後にした。すでに日は落ちて暗くなっていた。新しい帽子というのは、気分が良いものだ。リネンというのも好きな素材だし、キャプとこれを日によって選んで、旅する日々に添えていく。KAPITALは、好きな洋服メイカーの一つであったが、10年くらいはご無沙汰だった。手の込んだ仕様の服や小物の数々は、ぺろりんとした感じで過ごしていたここ最近の自分には少し過剰だったから縁が遠のいていたが、やはり楽しい製品であることを再確認しては、恵比寿に行くのが楽しみにもなった。ちょっと前に通っていた店に、再び戻っていくような循環も、いいものだなと思う。イメージとしては回遊魚である。ぐるりと世界世間を泳いでは、知らぬ前に育った海へと向かい、また去る。そこに意味などあるものか。イギー・ポップのパッセンジャーの出だしのギターリフが、やや、ちんたらとした趣で鳴り始めた。

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